【業務目的】
本業務は、国道1号、9号、24号、163号、171号、478号に設置された道路構造物(横断歩道橋、トンネル、大型カルバート、道路附属物)が良好な状態に保たれるように、現地調査を行い、状況を把握したうえで、道路管理に必要な情報や資料の収集、整理、報告を行った業務である。

【業務内容】
1.過年度に実施された点検結果や台帳等を収集し、点検対象施設を特定する。
2.点検対象の施設を現地で確認し、交通状況、地形、植生状況について調査する。調査結果を基に、工程、班編成、点検方法、安全対策、点検機材の選定、道路使用計画、仮設備計画等を検討し、点検計画を行う。点検を行うにあたり、関係機関(警察、鉄道、高速道路)と協議を行い、点検予定日、作業時間、点検方法についての確認を行う。
3.点検の内容は、巡回点検、第三者被害予防措置、橋梁定期点検、道路構造物定期点検について、国が定める点検要領に従って、近接目視で点検を行う。
4.点検の結果は、点検要領に定められた様式に従って、点検調書を作成する。

横断歩道橋点検

【技術的特徴】
1.標識、照明施設、横断歩道橋橋脚基部(地面との境界部)に腐食が見られたため、NETISに登録されている支柱路面境界部調査システム
 (キズミー1)KT-130057-Vを用いて、非破壊
 (地面を掘削することなく)による支柱減肉調査を行った。

2.溝橋橋梁点検において、道路下に埋設され、構造物の延長が長く、寸法の小さい施設があり、施設に人が進入しての点検が困難であったため、管内検査用カメラを用いて、動画や写真撮影による調査を行った。

管内検査用カメラ

道路下の溝橋

内部写真

3.第三者被害予防措置を行う橋梁に対しては、現地踏査時に赤外線カメラを使用して撮影を行い、コンクリート構造物のうき箇所を抽出し、確実な点検を行った。

管内検査用カメラ

溝橋天端赤外線撮影範囲

赤外線画像(丸部にうき)

【業務目的】
本業務は、高速道路公社が管理する道路構造物(高速道路本線、ランプ、道路附属物)について、補修履歴や点検結果等の道路資産情報を有効活用し、点検要領に基づく定期点検を行い、劣化や損傷の変状に対する原因推定や進展性の予測、措置の方針を提案するための詳細調査を行い、健全性を診断し、道路管理に必要な情報や資料の収集、整理、報告を行った業務である。

【業務内容】
1.過年度に実施された点検結果を収集し、点検対象施設を特定する。
2.点検対象の施設を現地で確認し、交通状況、地形、植生状況について調査する。調査結果を基に、工程、班編成、点検方法、安全対策、点検機材の選定、道路使用計画、仮設備計画等を検討し、点検計画を行う。点検を行うにあたり、関係機関(警察、高速道路)と協議を行い、点検予定日、作業時間、点検方法についての確認を行う。
3.点検の内容は、街路点検、高速上点検、附属物点検について、公社が定める点検要領に従って、近接目視・打音点検、詳細調査(非破壊検査を含む)により行う。
4.点検の結果は、公社が管理するシステムに登録し、部材単位、道路橋毎に健全性の診断を行う。診断結果は、公社が定める様式により作成する。

橋梁点検

鋼製橋脚隅角部調査

ボルト肉厚測定

【技術的特徴】
1.3径間連続鋼床版箱桁橋のデッキプレートと縦リブの溶接部に対して、デッキプレートを破断する方向に進展する疲労き裂の調査を行った。疲労き裂を検出する手法として、デッキプレート下面側からの半自動超音波探傷装置(鋼床版SAUT)により効率的な調査を行った。

鋼床版SAUTの計測

2.TMD(制振装置)は振動する構造物に錘(おもり)を付けて、錘を揺らすことで構造物の揺れを抑える制振デバイスのことで、TMDの異常、損傷等を早期に発見するために、振動調査機器を用いて、固有振動数、伝達関数、減水比の調査を行った。

TMD

TMDの計測

【業務目的】
本業務は、高崎河川国道事務所管内の橋梁の各部材の状態を把握することで損傷及び変状を早期に発見し、当該橋梁に必要な措置を特定するために必要な情報を得るためのものであり、安全で円滑な交通の確保、沿道や第三者への被害の防止を図るため等の橋梁に係る維持管理を適切に行うために必要な情報を得ることを目的に橋梁点検を実施したものである。

【業務内容】
主な業務内容は以下のとおりである。

工 種数 量
計画準備1式
現地踏查88橋
関係機関との協議資料作成38機関
定期点検58橋
第三者被害予防措置
 打音検査
 赤外線サーモグラフィー
37橋
28橋
ロープアクセス点検1橋
緊急点検8橋
工 種数 量
点検調書作成
定期点検
第三者被害予防措置
 
58橋
37橋
報告書作成88橋
詳細調査
 橋梁等現況調査
 床版調查
 磁粉探傷試験
 塗膜調査
 
4橋
1橋
14橋
1橋

【技術的特徴】
1.非破壊試験により床版上面の土砂化の範囲を調査
 過去の舗装試掘調査で床版上面の土砂化が確認された橋梁に対して損傷の全容を把握するため、本業務で舗装下の床版上面の損傷調査を実施した。調査には損傷箇所判定システムを用いて一般交通の中で走行しながら路面に電磁波を発信し、内部の電気的特性の分布に起因する電磁波の反射信号を受信して、その特徴に基づき床版上面の損傷を検出することができる床版キャッチャー(NETIS登録番号CB-150004-VE)を使用した。下図のとおり、舗装下の床版上面の土砂化の範囲を把握することができた。

床版キャッチャー

床版上面の調査結果(黄色及び赤色着色部が床版上面の土砂化の範囲)

2.ロープアクセス工法を採用することで点検費用のコストを縮減
渡河部で両脇に構造物が隣接しており、高所作業車や橋梁点検車が使用できない橋梁において、従来は移動式吊り足場で点検が行われていたが、本業務ではロープアクセス工法を採用することで点検費用を縮減することができた。

ロープアクセス工法による点検の状況

【業務目的】
本業務は、甲府河川国道事務所管内の橋梁の各部材の状態を把握することで損傷及び変状を早期に発見し、当該橋梁に必要な措置を特定するために必要な情報を得るためのものであり、安全で円滑な交通の確保、沿道や第三者への被害の防止を図るため等の橋梁に係る維持管理を適切に行うために必要な情報を得ることを目的に橋梁点検を実施したものである。

【業務内容】
主な業務内容は以下のとおりである。

工 種数 量
計画準備一式
現地踏查94橋
関係機関との協議資料作成22機関
定期点検48橋
第三者被害予防措置
 打音検査
 赤外線サーモグラフィー
43橋
26橋
横断歩道橋点検3橋
緊急点検1橋
工 種数量
点検調書作成
 定期点検
 第三者被害予防措置
 横断歩道橋点検
 
48橋
43橋
3橋
報告書作成94橋
詳細調査
 磁粉探傷試験
 減肉量調査
 塗膜調査
 
8橋
1橋
12橋

【技術的特徴】
1.橋梁点検車AB1500の使用により通行止めを回避
片側1車線で有効幅員が狭い橋梁において、橋梁点検車BT-400を使用して点検を行う場合、BT-400のアウトリガが対向車線にはみ出してしまうため通行止め規制を行う必要があるが、交通量の多い国道を通行止めとすることは難しく、従来はBT-400より小型である橋梁点検車BT-200で点検が行われていた。しかし、BT-200では近接不可となり損傷の有無が確認できない部位があったため、本業務では橋梁点検車AB1500を使用して点検を行った。AB1500はBT-400と同等の範囲に近接が可能であるが、BT-400のようにアウトリガを張り出す必要がなく、点検作業が困難となる幅員条件で活躍する橋梁点検車である。橋梁点検車AB1500を採用することで通行止めを回避し、片側交互通行規制ですべての部位について点検を行うことができた。

AB1500による点検状況
アウトリガの張出が不要

交通規制状況
片側交互通行

BT400による点検の例
アウトリガの張出が必要

2.点検に関する大学での講義及び地方自治体向けの点検新技術講習会の実施
本業務の中で点検に関する大学での講義、地方自治体向けの点検新技術講習会を実施した。

大学での講義では講義室と点検現場をWeb会議システムでつなぎ、実際の点検状況や損傷状況、損傷の有無によるコンクリートの打音の違い等について講義を行った。点検新技術講習会では高所作業車や橋梁点検車を使用せずに高所での打音検査が可能となるポール型打音検査機についてメーカーの協力のもと紹介を行った。

点検講習会

新技術講習会